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ちちぶコーヒー、清雲寺とのコラボ商品発売 「しだれ桜」の保全に一役

樹齢600年を誇る清雲寺のしだれ桜。埼玉県の天然記念物にも指定されている(写真提供=秩父市)

樹齢600年を誇る清雲寺のしだれ桜。埼玉県の天然記念物にも指定されている(写真提供=秩父市)

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 秩父のコーヒースタンド「ちちぶコーヒー Roast & Research(ロースト・アンド・リサーチ)」(秩父市熊木町)が3月24日、清雲寺(秩父市荒川)と連携して開発したオリジナルブレンド「SAKURAコーヒーバッグ」を数量限定で発売した。同寺のしだれ桜を保全する取り組みの一環として、売り上げの一部は同寺に寄付し、桜の維持管理に活用される。

清雲寺のある荒川で生まれ育った、「ちちぶコーヒー」の福田さん

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 同寺には樹齢およそ600年と伝わるしだれ桜「エドヒガンザクラ」があり、埼玉県の天然記念物にも指定されている。境内には30本以上のしだれ桜が植えられ、春になると淡いピンク色の花が咲き誇る。一方、多くの観光客が桜を目当てに訪れることで「木の根元の土が踏み固められ、桜の木が徐々に弱ってしまう」という課題も抱えており、貴重なしだれ桜を未来へ残すため、定期的な保全活動が必要となっている。

 同商品を企画したのは、「ちちぶコーヒー」のプロデューサーで国際コーヒー鑑定士の福田歩惟さん。福田さんは同寺のある荒川地区の出身。幼少期から親しんできたしだれ桜を「地元の誇りであり、未来へつなげたい」という思いから、今回のプロジェクトを立ち上げた。

 今回開発したのはインドネシア・ブラジル・グアテマラ産の中深いり豆を使ったブレンドで、香りや味わいにしだれ桜の風景を重ねた。インドネシア産コーヒー特有の「Earthy(アーシー)」な香りで大地を表現し、ブラジル産コーヒーのナッツやチョコレートのような甘み、グアテマラ産のフルーティーな酸味を加えることで歴史を刻んできたしだれ桜の幹をイメージしたという。「甘さとキレのある苦みを持つコーヒー豆をブレンドすることで、しっかりとした甘さがありながらも、どこか野生味のあるエキゾチックなコーヒーに仕上がっている」と福田さんは話す。

 コーヒーはドリップ式ではなくティーバッグ型で、カップとお湯があれば専用の器具を使わずにいれることができる。コーヒーバッグを湯に浸して3分ほど置き、軽くゆすって取り出すことで抽出が完了する。パッケージには、同寺で春に頒布される限定御朱印と共通のデザインを採用した。

 価格は、1個=250円、2個セット=550円、5個セット=1,600円。同店と同寺で取り扱う(同寺では2個セットのみ販売)。ちちぶコーヒーの営業時間は10時~17時。火曜・水曜定休。清雲寺では9時~16時に納経所で扱う。

 同寺のしだれ桜は4月6日まで、一般公開を行う予定。3月28日・29日、4月4日・5日の4日間限定で18時~20時、夜間の特別ライトアップも行い、ライトアップ中もコーヒーバッグを販売する。

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