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秩父で階段を生かしたダンス公演「6ステップス」 体験企画も

「6steps」6段の階段から生まれるダンス(青梅公演)

「6steps」6段の階段から生まれるダンス(青梅公演)

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 「階段」に焦点を当てたダンス作品「6steps(シックスステップス)」が3月15日、秩父宮記念市民会館(秩父市熊木町)で上演される。

(左から)公演担当の高井さんと鶴ヶ野さん

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 舞台上でアーティストのパフォーマンスを間近に見ることができる「舞台上ミニパフォーマンス」としての企画は昨年3月に続き2回目。観客は、舞台上に設けられた客席から鑑賞することができる。上演中の座席移動も自由。ダンサーの動きを異なる角度から確認でき、どこから見るかによって作品の印象が変わる。

 これまで東京や横浜などで公演を行ってきた同作品は、舞台上に6段の木製階段2つだけを置いて上演。発起人で振付家・ダンサーの木村玲奈さんは「階段」に引かれ、階段の写真専用のインスタグラムアカウントで日々さまざまな階段を記録している。誰もが日常的に行う「階段を上る・下る」という動作に着目して発展することで、ダンスのハードルを下げる狙いもあるという。

 秩父版の作品を作るため、1月下旬には事前リサーチを行った。出演者の木村さんと杉本音音さんを始め、同館のスタッフを含む5人で昨年10月から一般応募された約40カ所の階段の中から、6カ所を巡った。

 訪れたのは、宝泉寺(秩父札所24番)、秩父ミューズパーク、横瀬小学校など。中でもミューズパークの落ち葉が重なり合った階段は特に気に入っており、「ずっと居られる」と話し、横瀬小学校の階段は「長い歴史を見てきたようなたたずまいに丁寧に向き合っていた」という。階段を上り下りし、寝転び、見える景色や匂いを感じ、体の感覚を確かめながら秩父の風景を取り入れる試みを行った。

 公演前日は舞台の準備の様子を公開し、アーティストとの交流も時間によっては可能。公演前には舞台セットの階段の上り下りも体験できる。「舞台セットやリハーサル風景を見ることで、公演をより深く楽しめるようになっている」という。

 今回の公演を担当する同館の高井真明さんと鶴ヶ野心咲さんは、それぞれ劇場運営や音楽の舞台に興味を持ち、アートマネジメントを学んできた。高井さんは「さまざまな作品やアーティストに触れ合ってほしい。今まで出合ったことのないもの、見たことのないものを提供できたら。6ステップスは階段を使った日常的な表現を多用する作品。じっくり見ていると『これは、こういうことを表現しているのかな』と観客の想像力で無限に広がるような感じがある」、鶴ヶ野さんは「とても不思議な公演なので、事前のプログラムを通じて体験しながら楽しんでもらいたい。ただ見るだけでは感じられない、この公演ならではの新しい扉が開くようなイメージを感じてもらえたら」と、それぞれ鑑賞を呼びかける。

 14日は午後から夕方にかけて「舞台上大公開」(無料)を行う。申し込み不要、公演チケット不要で参加可能。15日は、11時~12時=「階段を使ったワークショップ」(無料、要事前申し込み)、14時30分~=「階段の上り下り体験」、14時50分~15時=「公演前ミニトーク」(要公演チケット)を行う。終演後~16時30分=「ミニトーク&秩父のおすすめ階段調査発表会」(同)も予定。

 15時開演、16時終演予定。チケットは、大人=1,000円、子ども(小学生~高校生)=500円、0歳~の未就学児は無料(要予約)。予約はオンラインフォームと市民会館窓口で受け付け、当日券も用意する。

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