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横瀬町で児童・生徒・学生と共に福祉を学ぶイベント 地元福祉事業者と連携

参加した子どもたちは、車椅子に乗って館内を巡った

参加した子どもたちは、車椅子に乗って館内を巡った

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 「第18回現役高校生・大学生と一緒に勉強しよう!福祉編」が8月18日、横瀬町町民会館(横瀬町横瀬)で開催された。横瀬町で小・中学生を中心とした学習支援事業を行う団体「yokoze oh!世っ会(おせっかい)」が企画した。

「yokoze oh!世っ会」代表の大塲さん(左)「ウエルハイム・ヨコゼ」施設長の中根さん(右)

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 同団体は、代表の大塲広子さんが自身の子どもや周りの子どもたちを取り巻く環境について意識し、2016(平成28)年5月に設立した。「自ら考え、自分の言葉で発言できるような自主自立した子どもを育むこと」を目指している。過去には「防災」「食育」などのテーマでイベントを開催。子どもが町長に向けて政策提言を行う場を設けたこともあるという。

 イベントには参加者の小中学生をサポートするスタッフも毎回参加する。その多くは過去にイベントに参加した、横瀬町出身の高校生・大学生・社会人。現在は都市部に在住・在勤する人が多いが、イベント開催が地元に帰省するきっかけにもなっているという。

 今回は特別養護老人ホーム「ウエルハイム・ヨコゼ」(横瀬)と連携した。ウエルハイム・ヨコゼは「利用者も職員も幸せになれる法人の創造」を理念に掲げる。「福祉に関わる仕事の魅力を若い世代に伝える機会」を求め、連携に至った。

 当日は、同施設で行っている高齢者の心身の健康のためにアレンジされた体操や、高齢者の身体感覚を体感する道具を装着しながらのアクティビティー、車いす体験、認知症への理解を深める講演や動画視聴を行った。最後に、参加者それぞれが学んだことや感じたことをワークシートにまとめ、全体に向けて発表した。

 同施設長の中根正喜さんは「介護の仕事にしかない魅力がある。しかし若い世代の雇用は思うように進まない。今回のようなイベントへの参加は、介護ブランディングに最も重要であると考える。『介護の格好良さ』は、スタイリッシュな部分よりも、そのマインドにある。子どもたちが、夢を持ってこの道に進んでもらえるようになれば」と期待を込める。

 大塲さんは「車いすや高齢者体験の中で、相手が転びそうになると手を貸し、ゆっくり車いすを押したり、エレベーターの扉を押さえるなど、何も言わなくても子どもたちにとっては特別ではなく自然なことなのだと感じた。子どもたちの反応を見ていると、いろいろな気づきがあり面白い」と振り返る。「これからも子どもたちと一緒に、活動を通して成長していきたい」とも。

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