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秩父の高校生と地域おこし協力隊が初めての二人芝居 生徒が台本制作

クリエイティブユニットCOMによる初めての二人芝居

クリエイティブユニットCOMによる初めての二人芝居

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 埼玉県立秩父高校(秩父市上町)3年の宮元響輝さんと秩父市地域おこし協力隊の神宮一樹さんによる2人組ユニット「クリエイティブユニットCOM」が7月7日、初めての二人芝居「COM vol.1 おぼろげサナトリウム」をMahora稲穂山(皆野町皆野)森のホールで上演する。台本や脚本は宮元さんが制作した。

宮元さん(右)と神宮さん(左)

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 宮元さんは同校で生徒会長や放送部員として学校生活を送ってきた。その中で「演劇をやりたい、作りたい」と思っていたが、同校には演劇部もなく、演劇に興味のある仲間も見つからなかったという。1人で市内・市外の演劇ワークショップに参加したり、脚本を書きためたりしていた。昨年4月、高校魅力化コーディネーターとして神宮さんが同校に着任。神宮さんは大学時代から3年間、イタリア・ナポリに住み、身体マイムと伝統仮面劇「コンメディア・デッラルテ」を学んでいた。宮元さんは昨年11月に自分が書いた台本で「いつか二人芝居をやりたい」との思いを神宮さんに伝え、同ユニットを結成した。

 宮元さんから相談を受けた神宮さんは、アート表現の後押しを応援するため、Mahora稲穂山で毎年「みなの里山アートピック(通称=さとぴく)」を企画している実行委員会代表の坂本典明さんに経緯を話し、今回の上演が実現することになった。坂本さんは「今年は10月19日にさとぴくを開催する予定だが、宮元さんが受験生という事もあり、さとぴくへの参加は難しい。話を聞いてワクワクしたし、さとぴくとは別の日に開けないかと考え、Mahora稲穂山の協力で今回の開催が決まった」と振り返る。

 宮元さんは「小学校6年生くらいから劇場で催しを行うのが目標だったが、コロナ禍のために制限された学生時代を過ごしたことにフラストレーションがあった。高2の春に、演劇をしてきた神宮さんに出会えた事、坂本さんをはじめとしていろいろな人の縁に恵まれて感謝している」と話す。「自分で作った演劇を披露することを人生の目標にしていたが、急にかなってしまい、驚きと少し寂しい気持ちもある」とも。

 上演は昼夜2回行い、密室会話コメディーになるという。宮元さんは「笑ってもらえるか心配」と話す。開場から開演まではさとぴく実行委員会メンバーで、音楽家でもあるミワタカマサさんがハンドパンの演奏を披露する。

 神宮さんは「高校生やコーディネーター、さとぴくが一緒にやること自体に意味がある。宮元さんがどんな劇にするのか、何度も考え直しながら作っているので、その一端も感じてもらえれば。私も自分なりの思いを持って舞台に立つので、その空間を来てくれた人たちと一緒に楽しめれば」と話す。

 昼の部は14時開演(13時30分開場、15時終了予定)、夜の部は18時開演(17時30分開場、19時終了予定)。観覧料は、ドネーション(投げ銭)+1ドリンク制。予約なしでの観劇も可能。

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