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長瀞で開業20年の吹きガラス職人、長瀞のホテル「セ・ラ・ヴィ」で作品展

「長瀞ガラス工房 聡」代表の富田さん

「長瀞ガラス工房 聡」代表の富田さん

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 「長瀞ガラス工房 聡(そう)」代表の富田聡(さとる)さんの吹きガラス展が6月4日から、ホテル「セ・ラ・ヴィ」(長瀞町井戸)で開催される。

ガラス展お知らせ

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 富田さんは長瀞町出身。高校まで地元で過ごし、大学に進む際に母が飲食店を営んでいたことからガラスの道に進んだ。「母の店にはものづくりをする人が集まっていて、木工や石彫や画家はいたがガラス工芸をする人がいなかった。ガラス工芸の専門学校を薦められたのがきっかけ」と富田さんは振り返る。

 ガラスの専門学校では吹きガラスは苦手だったと富田さんは明かす。「『パート・ド・ベール』という粘土で作った原型を元に石こうで作った型で作るガラス工芸が好きで、電気釜を使って作るキルンワークばかり練習していた」と話す。

 初めに入社した静岡の会社で学生時代の練習を生かそうとしていたが、吹きガラスの職人が不足していたことから改めて苦手な吹きガラスに向き合うことになった。「鬼のように集中して吹きガラスを作っていたら、半年くらいしてガラスの声が聞こえるようになり、その声の通りにやったら良い作品が作れた。声は3~4日で聞こえなくなったが、その頃には吹きガラス作りの感覚がつかめるようになった」と富田さん。

 その後は福井や富山、愛媛などで吹きガラスの仕事を続け、20年前・35歳のときに長瀞に戻った。独り身で工房を構え、5~6年たった頃に結婚。現在は3人家族となり、犬のピノと猫のぽんず・みぽもガラス工芸体験者の接客をしているという。

 作品展では、直径7センチほどの小さな豆皿から、ワイングラスや花器や菓子鉢、猫や鳥やジンベエザメを模したグラスまで約40種類・400点ほどを展示・販売。「昔は同じようなグラスをたくさんそろえて展示会を開いたこともあるが、友人から『バリエーションがないと面白くないのでは』と言われ、いろいろなデザインのものを用意するようになった。『これは富田さんの作品』と分かるようなデザインにも、ゆくゆくは挑戦したい」と話す。

 富田さんは「セ・ラ・ヴィはホテルなので、地元の人だと行ったことがない人も多いと思う。僕の作品は工房に来ればいつでも見られるので、とてもすてきなホテルの探訪や食事を理由に来てもらえれば」と呼びかける。

 展示時間は11時30分~17時。富田さんは4日・5日、8日・9日に在廊を予定する。今月9日まで。

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