「アール・デコの銘仙展」が現在、ちちぶ銘仙館(秩父市熊木町)館内のギャラリーで開催されている。
アール・デコは、Art(芸術)とdeco(装飾)に由来し、1910~1930年代にヨーロッパやアメリカで流行した装飾様式。
主催者は秩父市地域おこし協力隊で銘仙を担当する篠原順一さん。「アール・デコが流行した時代は日本で銘仙が流行した時期のため、当時の銘仙にはアール・デコの影響を受けた装飾が施されている。当時の銘仙を展示して、多くの方に銘仙に興味を持ってもらうために企画した」と話す。
昭和初期から中期のアール・デコが流行した時代の「秩父・伊勢崎・足利」の銘仙を展示しており、同館の所蔵品や篠原さんの私物が中心。「展示物には技法や織地、制作年代、見所を記した紹介文を添え、銘仙を知らない人にも分かりやすく、楽しめる工夫をした」と篠原さんは話す。
「秩父の人でもちちぶ銘仙館を訪れたことのある人は少ない。この展示を通じて、秩父地域の人にも秩父銘仙に興味を持ってもらえたら。少しでも秩父銘仙の現状や良さについて理解してもらえたら。今後は春夏秋冬に合わせてちちぶ銘仙館ギャラリーで銘仙を展示したり、秩父神社付近で行われる『むすび市』にも銘仙を展示したりする予定」とも。
開館時間は9時~16時。入館料は、大人=210円、中小学生=100円。展示は6月末まで。7月6日からは「涼しさを装う 夏銘仙展」を予定する。