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「日本ジオパーク全国大会 in 関東」 ジオパーク秩父もサテライト会場に

VR技術を用いてジオサイトを巡る「多言語解説 VR体感シアター『秩父×ジオストーリー』」なども行った

VR技術を用いてジオサイトを巡る「多言語解説 VR体感シアター『秩父×ジオストーリー』」なども行った

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 「第13回日本ジオパーク全国大会 in 関東」が10月27日~29日に開催され、サテライト会場にジオパーク秩父(秩父地域)が選ばれ、秩父宮記念市民会館(秩父市熊木町)を中心に開催された。

ジオツアーは1日かけて秩父の街を回った

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 ジオパークは、地球や大地を意味するGeo(ジオ)と公園を意味するPark(パーク)を組み合わせてできた造語。現在日本には「日本ジオパーク」が46地域あり、その中の一つとして秩父地域が「ジオパーク秩父」として選ばれている。秩父地域1市4町の中でも地質的に価値がある場所をジオサイトとして一般にも紹介しており、秩父地域には34カ所のジオサイトが存在する。

 日本ジオパーク全国大会は、各ジオパークの情報交換や意見交換などを行うことで、ジオパークの発展・向上につなげることや、多くの人にジオパークの活動を伝えていくことを目的に開催している。

 秩父の会場では、秩父出身の落語家・林家たい平さんによる特別座談会やジオパーク関係者による分科会や発表会を行った。秩父の観光名所をジオパークの視点でガイドするジオツアーのほか、VR技術を用いてジオサイトを巡る「多言語解説 VR体感シアター『秩父×ジオストーリー』」なども行った。

 ジオパーク秩父の持田あゆみさんは「開催に当たり、自分たちが開催地で主催側だったことから、各地のジオパーク関係者とのやり取りができたことや、一般にも楽しんでもらうため、たい平さんの座談会を開催したり、VRでジオサイトを体感してもらったりできてうれしかった。座談会は小中学生の参加も多く、郷土愛を深めてもらえるきっかけにもなったのでは」と振り返る。

 特別座談会では「ジオパーク秩父と私」のテーマで、たい平さんやジオパーク秩父の吉田健一上席推進員、秩父市地域おこし協力隊の上泉努さんが登壇した。「秩父の武甲山で採掘された石灰は、東京などに運ばれて建物や道路などの資材として有効活用されている。東京で働いていても、ビルや高速道路が武甲山からできていると思うと、武甲山に囲まれている気がする」とたい平さんは話す。

 インパクトクレーターレイクジオパーク(フィンランド)のヴィンペリ市長サム・レイヨナンミエリさんも秩父を訪れ、「フィンランドのラッパヤルヴィ市やヴィンペリ市はクレーターでできた湖を中心に街が形成されていることと、山に囲まれた盆地で生活をしていることで秩父と共通点がある」と発表した。

 持田さんは「ジオパーク秩父が市民の人にもより受け入れてもらえるように、これからも発信していければ」と期待を込める。

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