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秩父・西小にアサギマダラ飛来 チョウの舞う小学校へ夢膨らむ

10月7日に飛来したアサギマダラ

10月7日に飛来したアサギマダラ

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 秩父市立西小学校(秩父市金室町)の1・2年生を対象に10月20日、「秩父 蝶(ちょう)を呼ぶ花の会」の講演が行われ、「アサギマダラのおはなし」に95人の児童が聞き入った。

フェンスぎわに植えられており、地域住民も校外から観察できる

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 同小で5月、「旅するチョウ『アサギマダラ』を呼ぶプロジェクト」が始まった。3年生が同会協力の下、アサギマダラの好物であるフジバカマを植栽。白と紫の2色を植えたところ早生の白いフジバカマが9月中旬に咲き始め、10月7日にアサギマダラの飛来を確認した。これを受け「1・2年生にもアサギマダラのことを知ってもらおう」と今回の講演が実現した。

 アサギマダラは羽の色があさぎ色(薄い青緑色)で、黒いまだら模様がある大型のチョウ。春に北上、秋には南下し、長距離約2000キロを移動する渡りチョウとして知られる。

 児童たちは「鬼滅の刃」のキャラクター「胡蝶しのぶ」とアサギマダラとの共通点や、アゲハチョウ、モンシロチョウとの体重の比較、羽ばたき方や渡りの特徴、観察の仕方などの説明を聞いた後、実際にフジバカマの咲く中庭に出てアサギマダラを探した。

 残念ながら時間内にアサギマダラを確認することはできなかったが、別の種類のチョウが飛来しているのを見つけた。同会の久保栄二会長に「ツマグロヒョウモンの雄が来ているね」と名前を教えてもらうと興味深そうに眺めていた。同校の八木進也校長は「休み時間に見に来て、もしアサギマダラがいたら教えてね」と呼びかけた。

 同会の舘今宵さんは「校長先生も私も西小出身。児童が大きくなったときに、すてきなチョウが飛んでくる学校だったんだよ、と思い出になれば。児童が成長するのとともにアサギマダラの数も増えていけば」と話し、同会の長谷川雄子さんは「このプロジェクトが小さなきっかけになって、子どもたちが『何かを自分で知る』『自ら学ぶ』ところにつながっていけば」と期待を込める。

 紫色のフジバカマも10月下旬には咲き始めるという。八木校長は「校門をくぐるとフジバカマの良い香りがする。今年はまだ飛来数は少ないが、これから飛んで来てくれれば」と期待を込める。

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