小鹿野町の十輪寺(小鹿野町小鹿野)で5月4日、例年同日に開催している「花まつり」22回目が開催された。例年通りの規模で開催するのは4年ぶりとなる。
「花まつり」はお釈迦(しゃか)様の誕生日とされる4月8日に行われる仏教の祝いの行事だが、秩父地域では旧暦に従い5月に行う場所も多く、同寺もそれに倣っている。お釈迦様に甘茶をかけて祝ったり、セルフサービスで飲んだりすることもできる。
住職の五十嵐英尚さんは「今年は4年ぶりにコンサート、なんでも市、本堂美術館も行えて、にぎやかな一日になった。十輪寺の前にビオトープと芝生広場ができ、そこで乗馬体験を初めて行い、子どもから大人まで乗っていただき好評だった。久しぶりに会う人や、花まつりを待っていてくれた人、十輪寺花まつりに皆が集えたことに開催する意義を感じた」と振り返る。
コンサートは4年前にコロナ禍のためイベントを中止した際、出演できなかった人に改めて声をかけた。「残念ながら都合が合わない人もいたが、やり取りの中に開催を喜ぶ声を頂き、花まつりの開催を待っててくれていたのが伝わった」と五十嵐さん。「特にうれしかったのは、ボランティア募集のチラシを見て手伝いに来てくれた人がいたり、近隣の若住職が自分もイベントを企画したいと訪ねて来て手伝ってくれたりと反響があったこと。イベントを開催することは大変なことも多々あるが、終わったときの充実感は特別なものがある」とも。
「一年一年の積み重ねで花まつりは続いている。あまり新しいことはできないが、無理せず気楽に楽しめるように続けていけたら。毎年5月4日開催なので、今年来られなかった人も来年以降に遊びに来てもらえれば」と呼びかける。