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小鹿野町「農家屋敷宮本家」に貸し切り「力士風呂」 力士の錦絵掲げる

浮世絵師の木下大門さんと、12代当主の宮本一輝さん

浮世絵師の木下大門さんと、12代当主の宮本一輝さん

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 温泉旅館を営む宮本荘グループの「農家屋敷宮本家」(小鹿野町長留、TEL 0494-75-4060)で3月7日、新しい貸し切り風呂「力士風呂」がお披露目された。

貸切力士風呂

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 宮本家12代当主の宮本一輝さんは、大相撲幕内力士「剣武輝希」として2012(平成24)年まで活躍。大相撲引退後は同施設当主として宮本荘グループを経営してきた。「ずっと作りたかった力士風呂を披露することができてうれしい」と笑顔を見せた。

 浴室、脱衣所、庭園を総改修。広さ15畳ほどの浴室の壁面には日本相撲協会公認の浮世絵師である木下大門さんが新たに作画した錦絵剣武を描く。化粧まわしには秩父夜祭の様子をあしらう。木下さんは「夜祭の屋台の絵はとても細かくて、間違いのないよう調べながら描くのが大変だった。力士が化粧まわしを着けて立っている姿は厄払いにもなる。風呂に裸で入って、体を洗いながら厄も落とせるのでは」と話す。

 宮本さんが11年間、毎日稽古後に読み上げていたという武蔵川部屋に伝わる「力士修行心得」も掲げる。備え付けられた力水のおけでは、温泉の源泉をくみ自分の体の清めたいところにかけて清めることもできる。20畳ほどの脱衣所には相撲の稽古場をイメージした板番付や鉄砲柱を用意し、力士気分を味わえるようにした。大きな窓からは相撲の神事に欠かせないサカキを植え込んだ庭園も見ることができる。

 「貸し切り風呂なので、気心知れた人と写真を撮るのもいい。縁起のいい力士風呂を楽しんでほしい」と宮本さんは呼びかける。

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