寄居町にある「埼玉県立川の博物館」(寄居町小園、TEL 048-581-7333)で現在、冬期企画展「土ウォッチング」が開かれている。
高さ5メートルのモノリス。指し示しているあたりが18万年前に降り積もった火山灰の層
「土」は身近でありながら、実はよく分かっていないことが多いという。土は砂や粘土と、枯れた植物や死んだ動物などの有機物が混ざり合ってできている。今回の企画展では土の断面を切り取った「モノリス」と呼ばれる標本などを見ながら学ぶことができるようにする。「土の秘密」を解く大切な存在である「団粒(だんりゅう)」についても解説する。
同館敷地内も通る川の上流部の左岸側で採取した、深さ5メートルのモノリスからは「荒川が氾濫して堆積した土砂」と「火山灰が降り積もった層」の違いをはっきりと見て取ることができる。
企画展を担当した学芸員の森圭子さんは「まずは土を感じてほしい。土は私たち生きものに欠かせないもの。少しでも土のことを知ってもらえれば」と話す。
3月4日には、土の中の生き物を紹介しながら「土が生きているとはどういうことか」を考えるイベント「土は生きている?」も開く。
開館時間は9時~17時。入館料は、一般=410円、学生=200円、中学生以下無料。企画展は3月5日まで。