寄居町で民話の収集・研究を行っている「よりい民話研究会・民話語り『きいてみぃ』」が鉢形城にまつわる民話「ふしぎな御手洗池」の絵本を作り、11月22日、寄居町立図書館(寄居町寄居)へ寄贈した。紙芝居の絵を元に作った1冊だけの絵本となる。
研究会による絵本作りは2007(平成19)年の「雨と龍神さま」が初めてで、2009(平成21)年の「賽取左衛門(さいとりさえもん)の話」に続き今作が3冊目。いずれの作品も手描きの紙芝居を作った後、絵本化している。
「ふしぎな御手洗池」は、「とてもきれいで、池の水を体に塗ると病気が治るといわれていた『神様の池』」の話。24ページの絵本で、「村の若者が戦乱期に池に宝物を隠したという言い伝えを確かめようと筏(いかだ)で池に入ったところ、急に倒れて動けなくなったなどの逸話を描いている。
同研究会の久代さんは「話の舞台になった池は今でも鉢形城公園にある。誰でも見ることができるので、見て昔に思いをはせてみてほしい。絵本を読んでもらい、子どもたちに寄居の昔の話を伝えてもらえたら」と話す。
絵本は寄居町立図書館の「よりいの本棚コーナー」で読むことができる。開館時間は9時30分~17時。月曜・祝日の翌日と最終水曜は休館(祝日の場合は開館)。