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秩父地域で中高生の民泊事業再開 家族として共同体験

生徒たちは各家庭で一緒に料理をつくる体験などもした

生徒たちは各家庭で一緒に料理をつくる体験などもした

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 秩父地域で中高生の修学旅行を受け入れる民泊事業で7月29日~31日、都内在住の中学2年生の生徒86人が24の家庭に宿泊した。コロナ禍の影響で2019年11月の受け入れ以降、民泊事業を中止していたが、3年ぶりの再開となった。

皆野町役場で入村式を行った

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 秩父地域おもてなし観光公社が受け入れコーディネーターを務める民泊事業は2014(平成26)年に始まった。受け入れ先の家庭は生徒をもてなすのではなく、普段通りの生活を送る。秩父地域おもてなし観光公社の担当者は「生徒には客人ではなく、家族として共同体験をしてもらい、観光ではなく家族の一員として過ごすことで、秩父地域の生活を知ってもらうのが目的」と話す。

 29日午後、皆野町役場で入村式を行い、3~4人のグループに分かれた生徒が各家庭の代表者と対面式に臨んだ。その後、各家庭に移動し、2泊3日の生活を過ごした。生徒たちは、買い物や掃除などの家事をはじめ、秩父地域の郷土料理を一緒に作ったり、農作業や犬の散歩をしたり、農産物直売所や社寺に行ったりして秩父地域の生活をしたり、選択制でラフティングやフォレストアドベンチャーや陶芸やハーバリウムなどの体験をするなどした。

 「昨今は核家族化や共働き家庭などが増え、家族や歳が離れた人との触れ合いが少なくなっている。お茶のいれ方や布団の上げ下ろしをしたことが無い生徒もいるので、自分の家ではできない体験をしながら秩父地域を知ってもらい、今後は観光でも秩父地域に来てもらえたら」と期待を込める。

 受け入れ家庭は登録制で、一軒家に居住をしていれば誰でも登録が可能。登録を希望する家庭には同社が説明や研修を行う。受け入れをした家庭には生活体験を指導するための費用を、生徒1人当たり1泊5,000円程度を同公社が支払う。

 「今まで受け入れてくれた家庭が高齢化したり、コロナの影響で2年空いたりしたこともあり、受け入れてくれる家庭を引き続き募集している。人と接するのが好きだったり、秩父地域の生活を知ってもらいたいなどの気持ちがあったりする方はぜひ連絡を」と呼びかける。

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