「幻の朝顔」と呼ばれる「団十郎」を楽しむ「寄居朝顔まつり」が7月23日から、寄居町の雀宮公園(寄居町寄居)などで開かれる。
寄居町の地域住民らでつくる「朝顔『團十郎』を楽しむ会」が2020年、団十郎の種を入手して育成。昨年、寄居町で初めての「朝顔まつり」を開いた。
団十郎は直径12~15センチの大輪の朝顔で、えび茶色の花の色に特徴がある。花の色が、歌舞伎の市川團十郎が得意とした演目「暫(しばらく)」で團十郎の着ていた着物の色と似ていたことから、この名前が付いた。会場の雀宮公園は、11代目市川團十郎の父、7代目松本幸四郎の別邸だった場所だという。
今年で2回目となる同イベントは、團十郎ゆかりの雀宮公園で8月13日まで「朝顔見世興行」を行い、浄心寺では「團十郎が信仰した不動明王に捧げる朝顔『団十郎』」として披露する。住宅型有料老人ホーム「ルピナス」(西ノ入)では、高さ2メートル、長さ50メートルにもなる「団十郎」の朝顔棚を準備している。
同会会員で栽培技術室長の宇田川知克さんは「屏風(びょうぶ)のように見える朝顔棚を準備している。團十郎さんに屏風の前で見栄を切ってもらえたらうれしいのだが」と目を輝かせる。
浄心寺では7月23日に限り、8時から朝顔市を開き、「団十郎」の鉢植え100鉢を販売。花の見頃は8月以降。花は朝早い時間に見頃となるという。津久井幹雄会長は「味わい深い団十郎という朝顔を知ってほしい。自分の手元でも、このすてきな色の朝顔を楽しんでもらえたら」と話す。
「寄居朝顔まつり」は9月30日まで開催。雀宮公園の「朝顔見世興行」は8月13日まで。