秩父市出身在住のデザイナー井深麗奈さんが7月2日から、自身のアトリエ(秩父市久那)で展示会「L'Atelier au Vert 2022(ラトリエ オ ヴェール=緑の中のアトリエ)」を行っている。
井深さんは文化服装学院卒業後、ランジェリーブランドの企画を経て渡仏し、フランスのアンティーク雑貨やビンテージ生地などの買い付けを行い、自身のブランド「maria-reina paris」を展開。パリで17年過ごした後、2014(平成26)年に秩父へ帰郷し、2019年、新たに「REINA IBUKA」を立ち上げた。
今年5月からはクラウドファンディングのサイト「Makuake」で、秩父地域の伝統的な織物を題材にしたプロジェクト「一度は途絶えた『秩父太織絹』をもう一度。伝統をつなぐ純国産繭のシルクドレス」で支援を募っている。
展示会では同プロジェクトの商品をはじめ、秩父銘仙を使った小物や、「生物多様性」を題材に「太陽・水・緑・命が巡っている」ことをデザインしたオーガニックコットンのTシャツなどの地球環境を考えた作品など、オールシーズンの約70点を展示し、試着や受注販売も行う。一部、当日購入できる商品として、同ブランドのロゴ入り蜜蝋(みつろう)エコラップ(M=1,200円、L=1,600円)やTシャツ(S/M/L=5,500円)も用意する。
併せて、夫の仁士さんが小学生の頃に影森地域を中心に採集して標本にした昆虫や、麗奈さんがアトリエ前の庭で見つけた生物マップも展示。庭で採取したハーブを使った冷たいドリンクを提供する。
透明なケースにハーブや花を詰め合わせるワークショップも行う。参加費は2,000円で、SNSから事前予約が必要。
井深さんは「ブランドコンセプトでもある故郷と地球を考えることの一つとして今回、小さなハーブガーデンの生物多様性パネルの展示など、ファッションアイテムの展示以外にも力を入れた。秩父太織や銘仙に興味がある人も、今まで全く知らなかった人も、自然に興味のある人にも来てもらえたら」と呼びかける。
開場時間は日によって異なり、ウェブサイトで確認できる。予約不要での訪問は7月8日まで(予約制で15日・16日も開く)。