秩父でコワーキングスペースやワーケーション施設などを運営する「オフィスプラス」(秩父市大野原)が春休み期間の3月27日・28日、4月1日・2日、親子で参加する「親子ワーケーション」イベントを行った。
3月27日は都内のコワーキングスペースに集合し、バスで小鹿野町まで移動。移動中は参加者の自己紹介や目的地の小鹿野町についての案内などが行われた。バスの中ではモバイルWi-Fiルーターを用意し、移動中も仕事ができるよう配慮した。
昼に小鹿野町に到着し、その日は秩父ふるさと村(小鹿野町長留)でピザ作りや竹細工作り、けや木農園(秩父市寺尾)でイチゴ狩りなどを行った。夕方から親はセミナーを受講したり、子どもはテントを立てて秘密基地を作ったりした。
翌日、親は「クライミングパーク神怡舘(しんいかん)」(小鹿野町両神薄)やみどりの村(小鹿野町飯田)でテレワークを行い、子どもは小鹿野レクリエーション協会のスタッフと芝生でレクリエーションをしたり、西秩父桃湖でカヌー体験をしたり、合角ダムの内部見学をしたりするなど、親子別々の時間も過ごした。
イベント企画を担当した守屋諭さんは「親子それぞれ、別の時間を過ごすことで『ワーク』の部分を充実させられたのでは。他のワーケーションに参加した人からよく聞くのは、仕事の時間が少なくバケーション要素が強いものが多いこと。秩父地域は都内から程よい距離感なので、程よいバケーションをして、仕事の成果がしっかり出せるよう、今後も企画をしていきたい」と話す。
4月1日・2日は皆野町にあるワーケーション施設「働Co-factoryみなのLABO(はたらコファクトリーみなのラボ)」(皆野町大字大渕)で、3Dプリンターを使いオリジナルNゲージ車両を作る親子ワークショップを開いた。
子ども自身がPCのアプリを使って3Dデータを作り、3Dプリンターで印刷してNゲージ車両を完成させ、その間、親は同施設内のコワーキングスペースで仕事をして過ごした。ワークショップの最後には同施設内にあるジオラマで、印刷したNゲージ車両を実際に走らせた。
守屋さんは「子どもが集中して細かい作業に取り組めるか心配な部分もあったが、『好き』なことに向き合うと、こんなにも集中力が続くのかと驚いた。積極的に学んで、自宅に帰ってからもデータ作りを続けて、より完成度の高い電車を印刷しに来る子どももいた。ワーケーションは旅行の延長ではなく、その土地でしか体験できないことや、ワークショップ作りにも力を入れていきたい」と期待を込める。
次回の親子ワーケーションは夏休みの開催を予定する。