小鹿野町にある国内有数の節分草自生地「堂上節分草園」(小鹿野町両神小森)の節分草が見頃を迎え、3月5日から有料で開園している。
小鹿野町両神小森堂上地区にある同園は、同町両神庁舎から県道37号と367号経由でおよそ4キロの県道沿いにあり、駐車場も付近にありアクセスのいい場所にある。敷地面積は約5000平方メートルと国内有数の規模。入り口付近では車いすでも見学できる。
例年の見頃は2月下旬~3月中旬だが、今年の寒さと2月積雪の影響で開花が半月ほど遅れ、3月に入りやっと開花が確認された。節分草はキンポウゲ科の球根植物で、本州、四国などの落葉樹林下に自生し、地面から10センチほど伸びた茎の先に白色五弁のがくを付ける。自生地のため咲き方や色などに変化があり、直径2センチの白く可憐な花が、まるで雪が積もったかのように咲き、毎年来園者の目を楽しませている。
花の背丈が低いので、見物人や写真愛好家は姿勢を低くしたり、腕を伸ばしてスマートフォンやカメラをお目当ての花付近まで近づけて撮ったりしている。中には三脚を使ってじっくり撮影する人やレジャーシートを敷いて寝そべりながら撮影する写真愛好家の姿も見受けられる。
秩父の山によく登山に来て、今回は付近の四阿屋山に登山に来た山仲間4人組は「初めて節分草を見て、とても小さくてかわいい花なので驚いた。写真などで見る限り、もっと大きい花かと思っていた。きれいな花が見られて良かった」と話していた。
同園管理担当者の出浦光二さんは、「今年ほど寒さと積雪の影響で開花が遅くなったのは初めて。毎年咲く時期、咲き方や場所が変わり楽しませてくれる。がくの数は通常5枚だが6枚になったり、多いもので12枚になったりすることもある。色や枚数の多いものを見つけるのも楽しみの一つ。自生地のため現状を維持して後世に伝えるのも課題なので、ルールを守り見学していただけたら」と話す。
開園開演時間は午前8時30分~16時30分。入園料は300円(中学生以上)。