小鹿野町にある温泉宿「須崎旅館」(小鹿野町小鹿野、TEL 0494-75-0024)のロビーに現在、「お抹茶カフェ」が期間限定でオープンしている。
小鹿野町で1月9日から尾ノ内渓谷氷柱が公開されており、その公開に合わせる形で「お抹茶カフェ」をおかみの須崎真紀子さんが考案した。吉田屋(秩父市下吉田)の生和菓子と、須崎さんがたてた京都・小山園の抹茶「吉祥」をセットで提供する。
須崎さんは「17歳の頃から茶道教室に通っていたが、当時は活発な学生で、なかなか茶道が好きになれなかった。大人になり落ち着いた今、茶道の良さを感じ始めた」という。「吉田屋の後継ぎの嶌田昌平さんと茶道教室が一緒で、とても繊細でかわいらしいお菓子を作る若者。彼への応援の気持ちも込めて、『お抹茶カフェ』のコラボを思い付いた」と話す。
生和菓子は店では通常は扱っていないものを特別に作ってもらい、約2週間ごとに異なる種類に変わっていくという。
「旅館のサービス業と茶道はおもてなしの心など、つながりを感じる。今年は千利休の誕生から500年ということもあり、お客さまにお茶や和の文化に触れてほしい。茶道というと敷居を高く感じるが、氷柱を見に来た帰りに立ち寄って、気軽にお茶とお菓子を味わってもらえたら」と呼び掛ける。
同宿は明治後期に創業、古い金庫や電話ボックス、いろりやアンティーク小物、長い歴史を示す資料などが並ぶ。「お抹茶セット」は宿泊客へのサービスだが、一般客には800円で提供、銘仙着物の着付けを1,000円で行う。(要事前予約)。2月27日まで。