長瀞町のコワーキングスペース「UPDRAFT(アップドラフト)」(長瀞町長瀞、TEL 0492-53-9222)のフリースペースで現在、「9歳で空へ旅立った美結ちゃんがつなぐ人と命の作品展/MYCB ミュージアム」が開催されている。
アップドラフトは昨年11月26日にプレオープンし、今年1月6日にグランドオープンした。コワーキングスペースとフリースペース、ショップスペースから成り、ミーティング、ギャラリー、ワークショップなどで利用可能。
同展を主催するのは寄居町在住の中村寿さん。長女・美結ちゃんは脳性まひ、脳梁欠損症、小脳形成という先天性の病がある医療的ケア児で、身体不自由ながらも懸命に生きたが、2016(平成28)年2月25日、当時9歳で空へ旅立ちました。
美結ちゃんが描いた絵を見た人とのお話をきっかけに、絵が人をつなぎ、命をつなぐと考えた父の中村さん。障がい者、交通事故などで身体が不自由なった人、養護施設に入所している子ども、子どもを亡くしたご家族、活動に賛同した人々の絵を展示したり、グッズを販売したりすることで、障がい者や高齢者の福祉施設などを支援する活動を行うウェブ上の美術館「MYCBミュージアム」を2021年8月に始めた。
中村さんの祖母が同町在住だったことから縁を感じた中村さんがアップドラフトのSNSのフォロワーとなり、プレオープン時に実際に訪問。MYCBのコンセプトを知り賛同したアップドラフトが「ウェブ上の美術館を実会場で行っては」と作品展を提案。「ハンデイや悲しみがありながらも力強く懸命に生きる人々の絵を、一人でも多くの人に実際に見てほしい」という強い思いから、提案からわずか半月で開催にこぎ着けた。
障がいやハンデイなどの先入観念がないよう、展示する絵には詳細説明などは無く、子どもと大人に分けただけ。「娘は身体不自由ながらも懸命に生き、描いた絵がこんなに素晴らしい縁をつくってくれた。『美結がつなげてくれてできた作品展』、何か感じていただけたら」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~18時(最終日のみ16時まで)。入場無料。1月16日。