秩父丸通タクシー(秩父市宮側町、TEL 0494-22-3633)は12月15日、1年9カ月ぶりに営業時間を23時までに延長した。
元々は8時~24時の営業だったが、昨年の緊急事態宣言の発出発令に伴い、昨年4月8日からは平日は20時まで、土曜・日曜は18時までの時短営業とし、段階的に営業時間を調整してきた。
秩父地域のタクシー会社はいわゆる流しの営業は行わず電話受付による無線配車、秩父駅前と西武秩父駅前のロータリーで誘客や予約による送迎の他、季節に応じた秩父の社寺や観光名所をタクシーや観光バスで巡るツアープランや、登山口までの送迎などを行っており、徐々に感染者数も減り、日中の観光客もすこしずつ戻ってきた。
「お客さんが居なくても、営業所にドライバーや電話のオペレーターを待機させておくだけでも経費がかかって赤字になってしまう。GO TOキャンペーンが始まったりお酒の提供がストップしたり、昨年からいろいろなことがあって、その度にタクシーの利用客数にも影響が出て、営業時間を頻繁に変えながらも、従業員の雇用を何とか守れたのでは」と社長の金子理惠子さんは話す。
秩父の飲食店の夜の営業も増えてきて、とある飲食店の女性オーナーからの呼びか掛けで営業時間を延長することにしたという。
「お酒を飲むお客さんはタクシーがないと家まで帰れなくなるし、せっかく声を掛けられたのだから営業時間を戻すことにした。タクシーは利用するお客さんがいないと仕事にならないし、飲食店もお客さんが来てくれないと営業できない。どちらも利用してくれるお客さんが増えてくれれば」と金子さん。「過去に赤字続きでもっと大変なことも経験してきたし、じっとしてるのではなく行動して乗り越えれば、きっと力になって返ってくるはず。早く落ち着いてくれれば」とも。
営業時間は8時から23時、29日以降は状況に応じて時間の変更を行う。タクシーの台数に限りがあるため、予約は要問い合わせ。