横瀬町で11月1日、「日本一歩きたくなる町プロジェクト」の応援企画「ASTARIヨコゼウォーク」が始まった。歩数でウオークマイルがたまるスマートフォン用アプリ「ASTARI」を使い、横瀬町内を歩いて条件を達成すると、歩かないと食べられない「幻のメニュー」が町内の店で買えるようになる。
スマートフォンを使ったスタンプラリーのような仕組みで、参加者は横瀬町内に点在するヨコゼノカケラを集めながら歩き、歩いた歩数はアプリが自動で換算し、ウオークマイルが付与される。「幻のメニュー」は、ヨコゼノカケラとウオークマイルの獲得数に応じて7段階のランクがあり、横瀬町内の店で提供される。
参加者が歩きたくなる動機を生み出す報酬として行政や店舗が景品代や割引額を負担するのではなく、人気店で普段食べられない「幻のメニュー」を目指して参加者自らが歩き、さらに自らがお金を出して買うことで特別な体験を演出しているのが特徴だという。
同企画は、TIS(東京都江東区)に勤め、横瀬町民でもある伊藤さんが横瀬町に提案し、官民連携プラットフォーム「よこらぼ」に採択された。
伊藤さんは「山登りをしたときに、山頂で食べるカップラーメンは普段よりおいしく感じる。でも山頂においしいラーメン屋があったら、その値段が2,000円だとしても買ってしまうはず。山頂に店を作らなくても、デジタル技術を活用して歩いた証明を行うことで、町の中にある店だけど疑似的に山頂で食べる店のラーメンが実現できると考えた。デジタル技術によって提供されるのは早い、安い、便利だけでなく、時間も掛かり不便で値段も高いけれど意味のある価値を創造するデジタル技術がこれからは重要になってくる」と話す。
ASTARIは歩数や体重、食事などのヘルスケア情報を管理するアプリで、歩く歩数に応じてマイルがたまり、ギフトと交換できる。ヨコゼウォークではこのシステムを使って歩く労力と「幻のメニュー」が食べられる権利を交換する。
「幻のメニュー」はヨコゼノカケラ獲得数とウオークマイルに応じてD~SSSの7段階があり、5キロほど歩いて買えるDランクの300円メニューから、150キロほど歩かなければならないSSランクの3,000円ラーメンまであり、参加者はそれぞれが食べたい「幻のメニュー」を目指して歩く。さらに500キロほど歩いてSSSランクを達成すれば、横瀬町長から表彰状が贈られる。
2022年3月31日まで。