小鹿野町クライミングパーク神怡館(しんいかん)(小鹿野町両神薄)で10月23日、「世界のヒラヤマ」として知られている平山ユージさんのボルダリング講習会が行われた。
平山さんは15歳でクライミングに出合い10代で国内トップとなり、その後、渡仏や欧州でトップクライマーとして活躍。1998年のワールドカップでは日本人初の総合優勝を達成し世界の頂点に上り詰める。2度目のワールドカップ総合優勝を飾った2000年は年間ランキングも1位に輝いた。近年ではワールドカップなどでテレビ解説なども務めるほか、公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会の専門委員会(国体委員会)で競技普及にも取り組み。東京「オリンピックスポーツクライミング競技」の解説者も務めた。
1989(昭和64)年から同町の世界的なクライミングにも通用するほどの二子山に通うようになった。2018(平成30)年10月町の観光大使に就任し、現在は週2~3日のペースで訪れている。
平山さんは、「この町は皆さんのつながりも良く、いつも優しく迎えてくれる。クライミングの素晴らしさや、町の広報活動などいろいろ発信しながら、今後も活動を続けていきたい」と話す。
今回の講習会は役場「おもてなし課兼山岳クライミング推進室」が計画し、秩父郡市内在住の小学生~一般の、初心者から普段から神怡館に通う人までさまざまなレベルの人を対象に定員40人で行った。
前日の22日、日本人唯一のセッターで、東京オリンピックでルートセッターを務めた岡野寛さん、平山さん、スタッフなどで傾斜角80度°~100度°の壁の新課題32本を作り、講習会当日お披露目した。
受講者の一人は「課題ができてもできなくても、見ている人たちが温かい声を掛けてくれるのでうれしい。ついさっきまでできなかった課題が何回か練習するとできるようになり、達成感が味わえた。ストレス発散にもなるのでとても楽しい」と話していた。
講習終了後、平山さんはサインや写真撮影に気さくに応えた。