10月7日で開局2周年を迎えた秩父のコミュニティFM「ちちぶエフエム」(周波数79.0MHz)が9日、「ちちぶエフエム開局2周年記念企画」として、秩父神社(秩父市番場町)平成殿の喫茶「柞(ははそ)」からサテライト放送を行ったほか、境内で加盟店によるミニマルシェを開いた。
サテライト放送は11時台と12時台の2時間行い、11時台は同神社権宮司の薗田健さんと八幡屋本店店主の熊﨑一仁さんがゲスト出演。薗田さんは同神社の本殿彫刻、左甚五郎作「つなぎの龍」の実物を忠実に3Dプリンターで再現した話を、熊崎さんは「柞(ははそ)」についての話を、それぞれ披露した。12時台は酒類製造を営む矢尾本店製造責任者の矢尾博之さん、「大の酒好き代表」として権宮司の薗田さんがゲスト出演。お酒と神社は切っても切れないほど縁が深い話を中心に話が弾んだ。
同日、秩父鉄道のSLパレオエクスプレス「ちちぶエフエム開局2周年記念号」が特別ヘッドマークを掲げて運行され、秩父神社付近を12時台に通過した。同記念号に同局のパーソナリティー3人が乗車し、特別乗車記念証と限定ステッカーを乗客に進呈。同局のグッズ販売やPR車内放送も行った。
境内では、同局の加盟店が出店してミニマルシェを開催。「ちちぶFM CLUBメンバーズカード」を提示した来場者には特典も用意。境内の入り口付近で同局スタッフによる検温や手指消毒の感染症対策も実施した。来場者からは「ラジオを聴いて来た」などの言葉が聞かれたほか、加盟店からは「このようなイベントを行っていただき、ありがたい」などの話が聞けた。
同局は、開局早々の2019年10月12日に台風19号の影響で、秩父市山田の送信所への送電が絶たれてしまい停波してしまった。約3週間後に秩父市役所庁舎に仮設送信アンテナを設置して放送を行い、数カ月後に電力が復帰し、本送信所からの放送が再開されるなど開局当初の苦労があったという。
ちちぶエフエムの磯田恵美社長は「2周年を無事迎えられたのも、株主や加盟店、関係者をはじめ、何よりも毎日聴いていただいているリスナーなど多くの方に支えていただいているおかげ。3年目もよろしくお願いします」と話す。