おがの発・大人の学校「小鹿野の魅力再発見」授業の一環として「小鹿野のジオパーク、ジオサイトを中心とした自然環境への学び」が10月2日、同町の「両神ふるさと総合会館」(小鹿野町両神薄)で行われた。
基調講演をするNPO法人「秩父まるごと博物館」理事長の小幡喜一さん
「おがの発・大人の学校」は、宇佐川拓郎さんが小鹿野町地域おこし協力隊の事業として立ち上げ。町で一つの社会を構成する大人や子どもが、この場所を通じて混ざり合い、共に学び育み合うことを目指した。2020年夏に準備会を立ち上げ、2021年春から数種類の授業を行い、10月から半年間かけて本格スタートする。
今回、先行的に行った「第2回小鹿野の魅力再発見」は、全6回を明治大学の中川ゼミナールの学生が中心となって開く。初めに中川教授から小鹿野の魅力再発見講座の趣旨説明があり、回ごとに企画担当が変わる。第1回「教育編」と第2回「自然編」は同大3年の合田健太郎さんが企画趣旨を説明した。
小鹿野町の一番の良さである「自然」、具体的には、自然景観、自然環境を利用した観光資源、ジオサイトがあり、「第2回小鹿野のジオパーク、ジオサイトを中心とした自然環境への学び」となる。学生発表の後、小鹿野でのジオパークへの学びや理解を深めるため、ジオパークの定義と全国のジオパークの活動内容を確認し、ジオパーク秩父の活動内容と現状の課題について同大2年の吉田成吾さんと岩本遥さんが発表した。
「小鹿野の地形地質」について、NPO法人「秩父まるごと博物館」理事長の小幡喜一さんが基礎講演を行った。秩父市生まれの小幡さんは県立秩父高校時代、山岳部で武甲山頂茶屋や甲武信小屋でアルバイトをして、地学の実習で日本地質百選の「ようばけ」などに触れ、進学は新潟大学教育学部入学し地学を専攻。卒業後は埼玉県立高校の教師となり多くの高校で地学を教えた。「ジオパーク秩父の特徴は秩父に息づく大地の記憶はジオ学習の聖地でもあり、日本地質学発祥の地でもある」と説明した。
受講者は農業・林業・観光関係・学校・役場職員などさまざまな業種から参加。受講者から「普段それとなく生活していて気付かないことが多い。今回で気付かされるきっかけとなり、どれも勉強になった」と話していた。
次回開講は10月17日。