秩父高校(秩父市上町)の生徒10人と市内の小学4~6年生11人が触れ合う「春のふれあいデー」が3月27日、秩父市歴史文化伝承館(秩父市熊木町)で行われた。秩父市総合政策課が主催し、同高生徒会が協力して市の「高校魅力化事業」の一環として初めて企画した。
企画を主導したのは同市高校魅力化コーディネーターの神宮一樹さん。小学生のうちから同高を知ってもらい、将来の選択肢として身近に感じてもらうきっかけづくりとして、高校生と小学生の交流の場を考案。高校への関心を高めてほしいと考えた生徒会側からも同様の声が上がり、今回の実現につながった。
午前の部は「お楽しみ会」として3チームに分かれ、「好きな給食ベスト3」「1億円もらったら何をしたいか」「将来の夢」などのテーマで話し合ったり、ジェスチャーゲームをしたりした。小学生たちは始めは緊張した様子だったが、高校生が先に見本を見せながら手引きし、次第に会話が自然と弾んでいった。午後は高校生が小学生の宿題サポートなども行った。
プログラムの合間には澁澤隆美教頭が水酸化ナトリウム、グルコース、メチレンブルーの3種類の薬剤を使ったサイエンスショーを行った。薬剤を順番に溶かし入れたペットボトルを振ると液体が青く変色し、静置すると無色に戻る「酸化還元反応」に子どもたちから歓声が上がった。小学生の興味を引くだけではなく、渋澤教頭からその場で高校生に「なぜこうなるか説明できるか」と授業で教えた内容の応用となる問いを投げかけた。
神宮さんは「入学希望者向けに学校説明会で話すことも大切だが、高校生と実際に接して、『かっこいい』と感じてもらうことが大事。楽しんで触れ合ってもらうことで、秩父高校生の魅力が伝わると思う」と話す。神宮さんは本年度から秩父農工科学高校の魅力化も担当し、地域内の連携を広げていく考えだという。
澁澤教頭は「高校生が小学生と交流する機会はなかった。この話を持ちかけられた時に面白い企画だと思った。『生徒会に協力してもらうといいのでは』と声をかけた。2代前の教頭が市と連携して魅力化コーディネーターの配置を実現させた経緯もある。市と学校が一緒に地域の子どもたちと関わる場をつくっていきたいという思いがずっとあった。種をまいたことが少しずつ実現している」と話す。
生徒会長の宮崎虎徹さんは「小学生に秩父高校を身近に感じてもらうPRの場として企画した。内容を練るためにチームで何度も話し合った。今の小学生はスマホゲームが中心であることや、ポケモンの主人公が交代していることなど、自分たちの頃とは流行が異なっていて驚いた。次は年代が近い中学生を対象にした企画にも挑戦したい」と話す。