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皆野町にアンテナショップ「みなのや」 人と地域がつながる拠点に

(右から)黒澤町長、店主の中嶋さん

(右から)黒澤町長、店主の中嶋さん

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 皆野町が12月8日、10月23日にオープンしたアンテナショップ「みなのや」(皆野町皆野)でメディア向けの説明会を開いた。説明会には町職員やメディア関係者らが参加し、黒澤栄則皆野町長も質疑応答に加わった。

「みなのや」外観

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 当日は、店主で地域おこし協力隊員の中嶋仁さんが、店の特徴や取り扱う商品の構成、開設に至るまでの経緯を紹介した。1954(昭和29)年から4月まで営業していた「大和屋カメラ」跡を活用した同店の店舗面積は約40平方メートル。皆野町を中心とした秩父地域の商品を扱う。同町では道の駅以外でアンテナショップは初めて。土産物のほか野菜や果物も並べ、地元住民も立ち寄りやすいよう、品ぞろえを広げるという。地元農家と「傷があって店頭に並べにくい野菜を手頃な価格で置けないか」といった話もしており、取り扱いを検討している。

 中嶋さんは兵庫県出身。15年間自動車教習所に勤務していたが、自営業への関心が高まり、別の地域での挑戦も考えるようになった。友人の紹介で同町の移住体験施設「きてみーな」を知り、2023年9月に初めて町を訪れた際、キャンプが好きだったこともあり、町内で準備が進んでいたキャンプ場「ぼくらのミナノベース」のオープン作業を手伝うことになった。

 同キャンプ場で元地域おこし協力隊の松藤裕也さんと知り合ったことが縁になり、翌月にも再び手伝いに訪れたという。松藤さんとの関わりが後押しとなり、昨年4月に同町へ移り住んだ。移住支援や空き家物件の利活用をテーマに活動を始め、今年6月から店の準備を進めた。開店準備では、ディスプレーに不慣れだった中嶋さんを地元住民が手伝ってくれたこともあったという。

 扱う商品は、協力隊として活動する中で知り合った事業者の縁が中心で、キノコ栽培キット、みそやしょうゆなどの調味料、菓子類、ジビエ加工品のほか、協力隊メンバーの焼き菓子や卒業隊員の商品、皆野町イメージキャラクター「み~な」のステッカーやキーホルダーなども並べる。燻製工房「塩とけむり」(下田野)のソーセージやハム、「PIZZA AROMA」(金崎)の冷凍ピザは、秩父地域の実店舗では同店のみで扱う。

 皆野駅から徒歩1分の立地で、バスの発着所にも近いため、高校生や大学生が訪れることもある。中嶋さんは「若いお客さまから、『店の近くにある火の見櫓(やぐら)にイルミネーションが付けられないか』など、自分たちでは思いつかないアイデアをもらうこともある。観光客と移住検討者、地元住民が交われる場所にしたいという思いから誕生した。自然に交わる場作りができたら。来年4月ごろにはレンタサイクルも始めたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は9時~17時。水曜・木曜定休。

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