小鹿野町観光協会が現在、12月13日・14日に行う「鉄砲まつり」で屋台や笠鉾(かさぼこ)の曳行(えいこう)に参加できる特別体験プログラムの希望者を受け付けている。人口減少による担い手不足を背景に、地域外の人にも祭りに関わる機会を設けようと昨年から体験枠を整えたもので、今年は20人の受け入れ枠を用意した。
鉄砲まつりは、飯田地域の「八幡神社」(小鹿野町飯田)で師走の第2日曜日とその前日に行われる例大祭で、県指定無形民俗文化財に指定されている。13日の宵宮では宮参りの後、笠鉾や屋台の曳(ひ)き回し、小鹿野歌舞伎の上演を行い、14日は大名行列や神楽が続く。夕方には、火縄銃の一斉射撃を合図に御神馬(ごしんば)が石段を駆け上がる「お立ち神事」が執り行われ、秩父地域の一年を締めくくる祭礼として知られる。
本来、屋台曳行などは飯田地域の氏子が担うもので、地域外から参加する機会は多くない。今回の体験プログラムでは、屋台や笠鉾の曳行に参加できるほか、祭りの運営に携わるため、一般の見物客が入れない場所から神事を近くで見られるほか、御神馬を間近に見られるなど「祭りを内側から味わえる内容」になるという。
実施時間は、13日=13時~18時(受け付け=12時30分~)、14日=15時~19時(同=14時~)。参加費は2日間4,000円で、1日のみ(2,000円)の参加も可能。参加費には法被の貸し出しや保険料を含む(宿泊費は含まれず、必要な場合は各自で手配)。
小鹿野町まちづくり観光課の田嶋哲也課長は「地元の人と触れ合いながら、伝統行事に立ち会える貴重な機会。祭りが好きな人や地域文化に関心のある人に参加してほしい」と呼びかける。申し込みは小鹿野町観光協会のウェブサイトで受け付けている。