秩父神社の例大祭「秩父夜祭」に向け12月2日13時過ぎ、屋台芝居当番町の中町屋台が旧ベスト電器(秩父市中町)前に到着した。 同所を特設会場として張り出し屋台を設置し、2日は18時~21時、3日は10時40分~14時に歌舞伎を披露する。
14時40分頃、張り出し屋台を設営する中町屋台の前を本町と上町の屋台がすれ違った
秩父夜祭は国の重要民俗文化財に指定されており、屋台芝居や秩父屋台ばやしも重要無形文化財として受け継がれている。中町は4年に1度巡ってくる当番町で、2020年・2021年はコロナ禍の影響で祭りの規模が大幅に縮小されたため、中町屋台が担当するのは6年ぶり。子ども歌舞伎と大人歌舞伎の双方が出演する。
中町屋台は8時に中町屋台収蔵庫(秩父市本町)を出発し、市内を巡行して秩父神社へ向かった。曳(ひ)き踊り奉納後、秩父神社を12時20分に出発。本町交差点で方向転換のための「ギリ回し」を終えた後、恒例の未就学児の屋台乗車が行われた。中町では例年、屋台を組み上げる日に乗車希望を受け付け、今年は41人が屋台に乗り込んだ。子どもたちを乗せた屋台は、そのまま旧ベスト電器前まで曳行(えいこう)された。到着後は屋台の両脇に羽のように張り出し装置を関係者が組み上げ作業を進める。
屋台責任者で行事長の清野豊さんは「子どもも大人も、それぞれの演目で熱の入った良い練習をしてきた。皆さんの期待に沿える演技ができると思うので、期待して見てほしい」と観覧を呼びかける。