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「久遠チョコレート秩父店」が開店半年 経験を積み重ね育てる店に

久遠チョコレート秩父店を盛り上げるメンバー

久遠チョコレート秩父店を盛り上げるメンバー

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 皆野駅から徒歩9分ほどの場所にある「久遠チョコレート秩父店」(皆野町皆の)がオープンして、9月23日で半年がたった。医療法人彩清会清水病院(皆野)が運営し、障害のある人たちも含めた多様なスタッフが日々の業務に携わっている。

主力商品「テリーヌ」は、ベースのチョコレートにドライフルーツやナッツを混ぜ込んでいる

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 現在は、6人のバディ(利用者)と12人の職員で営業しており、それぞれの得意分野やペースに応じて製造、包装、接客などに関わっている。バディのうち一人は仕事を続ける中で現在は直接雇用へ移行し、職員として勤務している。

 主力商品となる「テリーヌ」は、ベースのチョコレートに刻んだドライフルーツやナッツを混ぜ込んだ厚さ1センチ弱の板状の商品。全国のシリーズでは150種類以上を展開しており、同店ではそのうち30種類以上を取り扱っている。ドライフルーツ・ナッツにチョコレートをかけた商品や焼き菓子なども取りそろえ、贈答向けのギフトボックスも用意する。

 店内にはイートインスペースを設け、チョコレートドリンク「ショコラショー」(ホット=465円、アイス=443円)や、アイスクリームをトッピングした「アイスクリームショコラショー」(486円)などを提供する。トッピングのアイスは特濃ミルク、焦がしキャラメル、レアチョコレート、果肉イチゴミルクから選べる。

 その他、溶かしたチョコレートに自分でアイスバーを浸してコーティングしてから食べる「至高のアイス」(389円)も販売する。アイスバーはミルク、抹茶、ストロベリー、マンゴーから選べる。コーティングのチョコレートはミルク、ホワイト、レモンやストロベリーなど季節限定フレーバーからも選べる。コーヒーや紅茶(以上378円)などのドリンクも提供している。

 バディの小池早紀さんは同店が初めての就業先だという。「チョコレートの塊から商品になっていく過程はもちろん、お客さまの手に届いて、贈り物ならさらにその先の方の手に届くところまでが自分の仕事。職員やバディが力を一つに作品作りをしているように感じる。四角い形にする人もいれば、繊細に仕上げたい人もいる。完成品を正面から見る人もいれば、後ろから見る人もいて、みんなそれぞれ。いろいろな挑戦をさせてもらっていて、全てにやりがいを感じる」と半年間を振り返る。

 職員の茂木美里さんは「当店には『店長』がいない。その分、職員同士で相談し合い、横のつながりを大切にしながらチームで動いている。悩んだ時にはアドバイスをくれる職員たちで、半年の間にはトラブルもあったが、乗り越えて絆が深まった」と振り返る。

 同院顧問の清水大貴さんは「オープン当初はいかに100点に近づけるかというプレッシャーがあったが、この店はまだ『1年生』。完璧を求めすぎず、まずは経験を積み重ねていく時期だと考えている。売り上げや利益に一喜一憂するのではなく、5年、10年とかけて育てていく店にしたい。チョコレートを作っているが、本当に作りたいのはその先の世界。バディたちが自信を持って働き、次のステップへ進める場を目指している。お客さまにも、少し長い目で見守ってもらえたらうれしい」と話す。

 営業時間は9時30分~18時30分。火曜定休。

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