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横瀬町「三菱マテリアル」工場で家族見学会 仕事への理解・関心深める場に

横瀬町のイメージキャラクター「ブコーさん」も来場して集合写真を撮影した

横瀬町のイメージキャラクター「ブコーさん」も来場して集合写真を撮影した

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 横瀬町の「三菱マテリアル セラミックス工場」(横瀬町横瀬)で8月8日、従業員の家族を対象とした見学会が行われた。2019年以来5年ぶりの開催となり、会社説明や自社製品に関する体験、社員食堂での昼食などを通して理解と交流を深めた。

部品を顕微鏡で観察した

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 小学生の子どもを持つ家族を中心に、所沢市や深谷市からの参加に加え、東京に住む家族も横瀬に単身赴任中の父親の職場を訪れ、11組30人が参加した。見学会は福利厚生の一環として行い、従業員の家族が職場環境を知ることで仕事への理解や関心を深めることを目的としている。以前はセメント工場と合同で開催していたが、コロナ禍の影響でここ数年は中止していた。2022年に分社化したこともあり、セラミックス工場単独での再開となった。

 同社は1871(明治4)年に創業し、国内外で事業を展開している。会場となったセラミックス工場は1982(昭和57)年に稼働を始め、東京ドーム約2個分に当たる敷地面積を持つ。海外拠点を支える「マザーファクトリー」として、新製品開発や品質保証、コストダウンの支援などを担っている。

 当日は参加型クイズを交えながら、会社概要や事業内容、製品の特徴について紹介。自動車やパソコン、冷蔵庫やエアコンなどのさまざまな電子部品を製造しており、直接目に触れない場所から社会を支えているという説明に参加者は耳を傾けた。同工場では安全への取り組みとして約20年無災害を継続しており、8月18日時点で7926日を達成。現在は「8000日ゼロ災害」を目指していることも紹介した。

 製品への理解を深める体験も行った。温度で電気の流れ方が変わる「サーミスタセンサー」に触れ、手で握ったり擦ったりして、モニター上に変化が表示される様子を確かめた。「雷サージ試験」では、雷を模した放電装置を使い、危険な電圧(サージ)を吸収する電子部品「サージアブソーバ」の有無で製品の壊れ方に違いが出ることを比較。子どもたちはカウントダウンに合わせてボタンを押し、放電の様子を見守った。

 部品を顕微鏡で観察したほか、静電気を逃がす装置「ショックノン」も製作。自社製品のパーツと鉛筆キャップやスパンコールなどを組み合わせ、親や社員と協力しながら組み立て作業に取り組んだ。完成品はプラズマボールに近づけて効果を確認するなど、楽しみながら学ぶ姿が見られた。

 終盤では横瀬町のイメージキャラクター「ブコーさん」も来場し、記念撮影を行った。参加者は社員食堂で家族と共に昼食を取りながら、当日の感想などを話していた。

 企画を担当した新井菜津子さんは「5年ぶりの開催で、前回の担当者から引き継いだ資料を基に準備を進めた。専門的な内容も多く、子どもたちが楽しめなかったらどうしようかと不安だった。社員が様子を見に来てくれたり、手伝ってくれたりしてとても助かった」と話す。

 参加した小学5年の男児は「楽しかった。父の仕事について少し聞いていたが、実際に見てみてみんなすごいなと思った」、5歳と小学5年の兄弟を連れて参加した母親は「子どもたちにとって夏休みの良い思い出になった。職場を見ることで、父親の仕事に興味を持つきっかけになったと思う」と、それぞれ振り返った。

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