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第1回秩父短編文学賞 大賞は伊藤日々さんの「風船人間」

秩父短編文学賞の授賞式。審査員長は作家の林真理子さん

秩父短編文学賞の授賞式。審査員長は作家の林真理子さん

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 初開催となる「秩父短編文学賞」の授賞式が6月22日、秩父宮記念市民会館(秩父市熊木町)で行われた。

大賞を受賞した伊藤さん

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 同賞は、秩父市、西武不動産、西武鉄道、日本大学芸術学部が産官学で連携し、秩父で「令和の文豪」を発掘することを目的に創設した。

 西武鉄道の特急「ラビュー」が池袋から西武秩父駅まで77分で運行することから、おおよそ77分で読める短編小説を今年2月から募集。審査員長を林真理子さん、審査員を作家の額賀澪さん、舞台俳優で作家の梅津瑞樹さん、ジュンク堂書店池袋本店文芸書担当の市川真意さんが務め、全国から寄せられた430編を超える応募作の中から、大賞1作品と審査員特別賞3作品を選んだ。

 「風船人間」の作者である伊藤日々さんは仙台市在住の会社員で、初の小説作品で大賞受賞となった。同作は、恋人の頭が風船に見えるようになってしまった男の物語。同賞に応募したきっかけについて、伊藤さんは「大賞作品は朗読をしてもらえるということに魅力を感じた」と振り返る。

 審査員特別賞は最終候補7作品から、三枝美穏子さんの「束の間(つかのま)の呼吸」、夏乃空さんの「ひと夏のペンギン騒動」、えきすときおさんの「破壊姉と復活妹」が選ばれた。

 授賞式終了後、舞台俳優・作家として活躍する梅津瑞樹さんが「風船人間」を朗読した。

 審査員長の林さんは「短編小説は非常に難しく作家の力量が試されるが、今回選考に携わり、非常にレベルが高いことに驚いた。1回目から素晴らしい作品を出せたことを、とてもうれしく思う」と話した。

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