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秩父の宮前が「喜Cafe キジルシカフェ」 番場通りで秩父おやき提供

(左から)店主の仁さんと妻の亜莉沙さん

(左から)店主の仁さんと妻の亜莉沙さん

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 秩父神社から徒歩約2分の番場通り沿いに5月2日、「喜Cafe キジルシカフェ」(秩父市番場町)がオープンした。1927(昭和2)年創業で、屋根や外壁や雨どい工事などを請け負い、金物店も営業する「宮前」の事業所の一角を改装した。店名の由来は同社初代の喜一さんの名前から。

あずきホイップシナモン(540円)

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 店の設計を手がけたのは、同店店主で同社4代目の宮前仁さんの妻・亜莉沙さん。一級建築士の資格を持つ亜莉沙さんと仁さん、スタッフで相談しながら進めた。木造2階建ての店内は吹き抜けになっている。同社が板金をメインに扱うこともあり、外壁を銅板、内装には銅板やガルバリウム鋼板の屋根材を用いた。

 亜莉沙さんは「内装に板金を使うことで、長いこと金物店として営んできたストーリーを感じてほしい。2階席からは番場通りを見下ろすことができるので、普段ではなかなか見ることのできない高さから町の景色を楽しんでもらえたら」と話す。

 看板メニューの「秩父おやき」は、仁さんが「長年追い求めてきた味を忠実に再現したもの」だという。2代目の仁一郎さんは食べることが好きで、孫の仁さんをいろいろな秩父の食事処に連れて行った。その時に食べた「おやき」の味が忘れられず、「もう一度あの味を」との思いから試行錯誤を重ねた。仁さんは「おやきは蒸す調理法が一般的に多いが、秩父おやきは焼き上げて、食べやすくするため平べったいのが特徴。当時の味を再現した定番おやきと、新しいスタイルのおやきを生み出すことができた」と話す。

 「トラディショナルスタイル」として「あずき」「かぼちゃ」「野沢菜」の3種類(各450円)と、ホイップクリームやサワークリームなどを加えた「ニューウェーブスタイル」3種類(各540円)を用意する。ドリンクメニューは、ごぼう茶(430円)や水出しコーヒー(460円)、地元の「秩父サイダー」「秩父コーラ」(以上450円)などを用意。イチローズモルトのソーダ割(800円~)などのアルコールもそろえる。インバウンド対策で海外からの来訪者にも配慮し、券売機は英語にも対応している。

 仁さんは「秩父には昔からおいしいものがたくさんある。先人たちが守ってきた食文化を、今の時代に伝えたい。今後は季節に応じたメニューなども開発を予定している。このカフェが、地元の人をはじめとして海外の人たちにも地域の魅力を再発見するきっかけになれれば」と期待を込める。

 営業時間は11時~16時。月曜・火曜・水曜定休。

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