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秩父高の生徒が夜祭でジビエ販売 地域課題がテーマの授業の一環で

秩父夜祭で販売する「鹿肉と田舎野菜のみそ煮うどん」(900円)

秩父夜祭で販売する「鹿肉と田舎野菜のみそ煮うどん」(900円)

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 秩父高校(秩父市上町)2年生の3人が12月2日・3日、秩父夜祭で「鹿肉と田舎野菜のみそ煮うどん」を販売する。同校の授業「総合的探究の時間」の一環で、地域課題をテーマとした学びの中で進めてきたもの。

授業の一環で「鹿肉と田舎野菜のみそ煮うどん」を企画した生徒

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 同授業では、生徒が興味・関心に基づいて地域課題を設定し、解決に向けたアプローチを実践する。各チームは3人で活動し、フィールドワークや専門家との連携を通じて課題に取り組む。2年生の今年のテーマは「FEST」で、生徒たちは「地域を巻き込む」をコンセプトに秩父地域を調査してきた。

 授業が始まったのは4月末。チームごとに生徒自身でテーマやフィールドワーク訪問先を決めて学びを進めている。メンバーの今井拓大さん、亀谷敏矢さん、田中琉生さんは「この1年で何か大きなことをやろう」と考え、秩父夜祭でジビエを使った料理を提供できないかと模索した。秩父市農業森林課での聞き取り調査の際に「秩父フードクリエイツ」(中町)社長の福島剛さんを紹介された。

 同社は和風ダイニング「おだし料理と土鍋ごはんの店DAdA(ダダ)」(中町)や秩父郷土料理の店「食彩秩父じんじんばあ」(番場町)などを営み、鹿やイノシシなどのジビエ肉を使った串焼きメニューを提供するほか、ペット用フードの生産・販売も行っている。福島さんは「もともとジビエを取り扱った商品の開発・販売を行っており、害獣駆除問題やジビエの活用方法を広く知ってもらえるいい機会になると考え協力した」と話す。

 メニュー開発では地元の食材を使うことを意識した。野菜は地元農産物の旬野菜、味付けには「新井武平商店」(皆野町皆野)のみそ、「島田醤油店」(横瀬町横瀬)のしょうゆ、麺は「清川製麺」(中村町)のうどんを使う。鹿肉を選んだ理由について、生徒の一人は「皆野高校が猪バーガーを販売していたため、差別化を図る狙いがあった」と明かす。

 鹿肉は一気に加熱すると硬くなりやすいため、柔らかく仕上がるよう福島さんが板前の調理技法をアドバイスした。福島さんは「夜祭は外国の方も多く訪れるので、和食の基本であるカツオのだしと地元の秩父みそのうまみを引き立てた麺つゆを作り、麺にしっかり味がなじむよう濃度にも工夫を施した」と話す。

 出店場所は「ベスト電器 ヤオ秩父店」の道向かいにある「埼玉信用組合秩父支店」駐車場。販売時間は両日共15時~21時。価格は900円で、限定300食を予定。販売時にアンケートを行い、その結果は今後の授業や来年2月の発表会で活用する。

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