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秩父の観光農園「将門園」でシニア向けのブドウ栽培体験

将門園の新井潤一さんと長男の清久さん、ポニーの華子

将門園の新井潤一さんと長男の清久さん、ポニーの華子

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 秩父の観光農園「将門園」(秩父市荒川日野)のブドウ園で6月~7月の計3回、シニア向けの農産物ふれあい体験会が開催される。主催は「ちちぶ雇用活性化協議会」(宮側町、TEL 0494-26-7691)。

摘粒作業(昨年の様子)

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 同園で行う体験会は昨年に続き2回目。参加者はブドウを雨や日焼けから守るかさ掛け作業、袋掛け作業、巻きひげの除去作業などを3日間で体験し、冬の間に行う剪定(せんてい)などのブドウ栽培の一連の作業はパネルを使って説明。収穫時期には、栽培体験をしたブドウを進呈する。

 将門園はブドウやイチゴ、カキなどを栽培する観光農園。ブドウ園の広さは約8000平方メートルで、現在栽培しているブドウは12種類。50年ほど前に果樹を中心に栽培を始め、現在は新井潤一さんと長男の清久さんが2人で管理している。

 清久さんがブドウ栽培に関わるのは3年目で、以前は市役所に勤めていた。「父や祖父がしていた仕事なので、流れは分かっていたが栽培作業はあまり手伝ってこなかった。技術的なことは日々勉強中」と話す。

 ブドウは12月から2月頃にかけての剪定作業、5月頃からは摘粒作業など忙しい時期には夜通し作業することもあったという。手伝ってもらいやすい栽培方法に少しずつ変えているが、ブドウの品種によっては難しい。

  潤一さんは「年をとってからだと教えるのも大変なので、息子にはいい時期に入ってもらった。5月末頃から7月中旬頃まではお手伝いの人に来てもらって作業をしている。今年の体験会では獣害対策として電気柵の設置なども取り入れる予定。ブドウ栽培の作業をいろいろと体験してもらい、忙しい時期に手伝ってくれる人がいれば」と話す。

 同協議会事業推進委員の堀俊介さんは「昨年の体験会で、農業に興味を持っている人が多いことが分かった。農地を相続して、果樹や農作物の栽培を学びたいと参加する人もいる。秩父には『まだまだ働きたい元気な高齢者』がたくさんいるので、雇用促進につながっていけば」と期待を込める。

 「昨年の参加者の中には、自宅でブドウ栽培をしている人もいた。こうした取り組みを通じて参加者と交流ができるのはうれしい。後日、栽培の相談に訪ねてきたり、遊びに来たりする人もいる。8月中旬頃にはブドウ販売を始めるし、うちにはポニーの『華子』もいるので、観光の人にも体験会の人にもフラっと遊びに来てもらえれば」と潤一さんは話す。

農産物ふれあい体験会の参加は無料。定員は先着15人。募集は5月31日まで。

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